空色
やってきた先生は、白いヒゲの生えたおじさんで、上から下まで真っ白だった。
メガネの奥から覗く瞳は、青い空と同じ吸い込まれそうなブルー。
その瞳があたしの瞳を覗きこむから、青い瞳にあたしの顔が映る。
「…!※?%〇+#」
!?
あたしの瞳を覗きこんだ先生が、いきなりわけの分かんない言葉を発したから、あたしはびっくりした。
すると、後ろに立っていた黒髪の女の人があたしに話しかける。
黒いスーツに白いシャツがとても映えていて、似合っている。
「ひかりちゃん、目はちゃんと見えてる?まぶしかったり、ぼんやり霧がかかったみたいになってない?」
あたしは彼女の問い掛けに、こくんと頷く。
あたしの返事に微笑んだ彼女は、先生らしき白いおじさんにわけの分からない言葉で話しかける。
白いおじさんがこっちを見て、にっこり微笑む。
「よく頑張ったわね、ひかりちゃん。手術は成功よ。今はまだ見にくいかもしれないけれど、一週間もすればすごくよく見えるようになるから。」
「有難うございますっ!!」
ママとパパが泣きながら、何度も先生とその女の人に頭を下げていた。