空色


ライアンがあたしに尋ねながら、後ろからあたしを抱きしめる。

“ん、まぁね。初めての土地だし、やっぱ緊張するよ。あたし達を見に来てるわけじゃなく、HOHのファンなわけだし?”

“まぁな。言葉も通じねーしな。”

あたしの頬に自分の顔をくっつけるライアンの頭を、あたしは軽く触りながら、着々と近づいてくるものに緊張の高まりを感じていた。

“マジでショージMCしろよ。何か日本語しゃべれ。”

ライアンの無茶ぶりに、ショージはおどけてみせた。

“「こんにちは~」”

< 60 / 132 >

この作品をシェア

pagetop