空色
“おい、もうすぐ開演だぜっ!”
トニーが少し興奮ぎみに楽屋のドアをあけて入ってきた。
HOHのボーカルのザックはショージみたいな日本人とのハーフらしく、日本に親戚とかいるみたいで、彼らの楽屋はなんだか人で賑わっているみたいだった。
ライブ開始まであと10分をきったとこで、HOHの楽屋から出てくる若い高校生ぐらいの団体がいた。
彼らの後ろ姿を見送りながら、あたし達はステージにスタンバイする為、逆方向へと向かう。
“楽しんでこうぜ!”
ライアンがあたしの肩を抱きながら、笑って言った。
いよいよ、始まる…