空色


“モーガン?大丈夫?”

過去に捕らわれてたあたしを現実に引き戻したのはライアンだった。

気がつくと、ヒカリとレオは今帰ろうと席を立った所だった。

“あの二人帰るの?”

“みたいだね。オレらもそろそろホテル戻る?”

お酒も入ってるライアンはそう言って甘えてくる。

あたしはさっき吐いたおかげで、だいぶ酔いはさめていた。

“ちょっと待ってて。”

そう言ってライアンをその場に残し、あたしは二人にかけよった。

もうこれで二度と会うコトはないかもしれないと思ったら、何故か分からないけど動かなきゃと思った。

頭で考えるより先に体が勝手に動いてたって感じだ。


< 94 / 132 >

この作品をシェア

pagetop