空色


外国人の女の人っていうのは、心が広いんだろうか?

今から自分の好きな人が他の女の子と帰ろうとしてるのに、あんな爽やかな笑顔をくれるものなの?

それともあたしだからかな、ライバルだと思ってもないとか。

最後のモーガンの笑顔とハグに何だか唖然としていた時、隣のレオに声をかけられた。

「コレ、モーガンのアメリカの連絡先。」

「は?何であたしに?」

彼女はレオに連絡して欲しくて渡したモノを、あたしに渡そうとするレオの行動が分からなくて、あたしは首を傾げる。

「モーガンがヒカリに渡して欲しいって。友達になりたいってさ。あとさっきはありがとうって。何でヒカリかなぁ、意味分かんないし。」

レオの言葉にあたしもびっくりして、言葉が出てこない。

あたし??

だって、あたし英語もまともに喋れなかったし、コミュニケーションとれてなかったし!

えぇっ!??

レオじゃなくて、あたしって。

有り得ないーっ!!



でも何だか嬉しくて、何だか分からないけど、あたしも彼女とまた会いたいって思ってたから、あたしはその連絡先の書かれた紙を大事に閉まった。


何だか心がすごくあったかくて、ずっと足りなかった何かが見つかったような、不思議な感覚だった。




こうして、同じ瞳を持つあたし達は出会った…



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