とりあえず、
きーん、こーん。
がたがたがた。
チャイムが鳴って、
授業終了。
「ほなまた明日ねーっ。」
「うん、ばいばーいっ。」
わらわらと下校する同級生どもを
横目に見ながら、
うちは図書室へと向かった。
「ありえんって…。」
はぁあ。
さっきマリちゃんに見せた笑顔と
対照的にこぼれた溜め息。
ありえん。
ありえん。
何がて、んなもん、
「なんであんな点取ってしもたんや…!」
そう、実力考査。
取れると思てた所を落としたがために
予想してた点より30点低いという
受験生にはものすごく手痛い
点数で返ってきた。
なんで返ってきたんやお前。
返って来んでええって。
言っててもしゃあないんで
勉強、勉強。