Sweet Love

けれど私はなかなか勇気が出ず、いつまでも亮にその一言を伝えられずにいた。そしてギリギリのリレー選手移動の時、私は一念発起して立ち上がった。

「り、亮!!」

「ん?」

「なあにぃ〜?」

と、何故か亮の前にいた西田桃まで振り向いた。

あ、そうだ西田桃もリレー選手なんだった……まあ、今はそんなことどうでもいい!!亮に、言うんだ。

「あ、あのっ……次のクラス対抗リレー、頑張っ」

その時だった。

「きゃっ……」

「あぶね!!」

私は足元に転がっていたペットボトルに躓いてしまった。すかさず亮が支えに入る。グキッと嫌な音が耳に響いた。

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