Sweet Love
「……うん。亮は高橋さんが転びそうになったのを庇って、足を挫いちゃってたの」
「はあ!?」
瞬間、クラス中から非難の声が上がった。
「なんかおかしいと思ってたよ!!高橋さんのせいだったんだ」
「そういうことかよ。つか、何でそれで高橋が泣いてるわけ?筋違いじゃね?」
「泣きたいのは亮の方だよな。高橋、俺らにも謝るべきなんじゃねーの?全員が迷惑したんだからさ」
見渡す限り、私を咎める瞳がある。
「謝れよ」
私は息を飲んで、胸元を押さえた。
「ご、ごめっなさっ……」
「お〜いみんなあ〜!!」
その時、どこか暢気な声が、私の言葉を遮った。わけもわからず振り向くと、そこにいたのは、
「り、亮!?」
話題の中心人物である、亮だった。