Sweet Love

さて、どのように告白するか。私はまず、告白の定番スポットである屋上に亮を呼び出すことにした。

亮は既に教室に来ている。よし!!

「亮、おはよ!!」

「あ、ゆかちん。はよっ」

「亮は、今日の放課後空いてるかな?」

「空いてるけど、何で?」

「ちょっと話したいことがあるんだ!!じゃあ放課後、屋上に来てくれる?」

「?……いいよ」

「ありがと!!じゃあまた放課後ね!!お互いテスト頑張ろうねー!!」

亮はよく状況が掴めてなかったみたいだけど、呼び出しに成功したとなってはあとはこっちのもんだ。有りっ丈の想いを、亮に伝えよう。

三時間のテストはあっという間に終わった。嬉し恥ずかし、ドキドキの放課後である。

テストの間中、私の頭は亮への告白のシミュレーションで一杯だった為最悪の出来であっただろうことは明白だ。テストを終えてから告白することにすれば良かった……と悔いる自分もいるがそんなの後の祭りである。

亮から貰ったストラップをお守り代わりにポケットに忍ばせる。

――見守っててね。

そして屋上へと向かおうとしたその時、

「高橋さん、ちょっと!!」

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