Sweet Love
「あたし、佐川彩花っていうんだ〜よろしく!!」
明らかにランクCです。本当にありがとうございました。
「……よろしく」
私は引きつった笑顔でなんとかそう言った。そして、私はランクC入りしてしまった。こういう時、女子は見事に自分と同レベルを嗅ぎ分けると思う。
数日が経ち、いつの間にか桜は散って、教室の窓からは瑞々しい青葉が目立つようになった。
その間目立たない女子A的な生活を送っていた私であるが、ある日、こんな私にも少しばかり遅めの春がやってきたのである。
それは、漢字小テストが返された時のこと。
「高橋ゆか〜」
「はい……えっ25点?」
嘘、自信あったのに。あれ?名前が、高橋……亮?