Sweet Love
第5幕 終焉
結局、私は『気になるあの子もドキッ☆ナチュもてコーディネート』というのを参考にして服を決めた。ピンクのマニキュアにペディキュアもして、髪も巻いてみた。
「うん。これで、どっから見てもイケてる女の子って感じ?」
これが、今の私に出来る最大限のお洒落なんだ。
お気に入りのミュールを履くと、私は家を出た。
やっと、亮に会える。
電車の中でも、なんだかそわそわして落ち着かない。私はバッグから鏡を取り出しては、髪を直したり、グロスを塗り直したりばかりしていた。
結局、私は本当に焦りすぎていたようで、1時間も早く待ち合わせ場所についてしまった。
少し、落ち着こう。
深呼吸して、亮のことを想う。一分一秒、時が経つのが、長く、長く感じられる。そして。
「ゆかちん!!」
向こうから亮が来た。
「ごめん、待った?」
「ううん全っ然待ってない!!ちょうど今来たとこ!!」
はい、嘘です。