Sweet Love
嘘、嘘……。
「わ、私は、亮にふさわしくないよ」
もう、涙声だった。
「何で?」
「だって、だって……」
必死に声を振り絞る。
「俺はもし100人の女に言い寄られたとしても、ゆかちんを選ぶよ」
亮は、凄く優しい声で言ってくれた。また熱い涙が溢れ出て、視界が、歪む。
「亮……!!」
私は鍵を解くと、ドアを開け放った。
「ゆかっ……」
瞬間、亮は絶句した。
そうだった……!!私はここのとこ風呂にもろくに入らず寝癖全開のボンバーヘッド、しかも中学時代のボロジャージを着用という完全に女を捨てたいでたちをしていた。破壊力抜群の私の風貌により、さっきまでの恋愛ドラマムードは微塵もなく消し飛んだのであった……。