愛してる。じゃ足りない
いやいやいや・・・・。
そりゃないよな?・・・・だって
「今まで本気になった女」なんていないんだから。
***
「光多~~!!なんか5組からお客さんだよ~」
少しして、クラスの女子が俺を呼んだ。
か細い腕で俺を手招く。
俺は仕方なく席を立った。
「・・・ダレ?」
「5組の・・・久城茜ちゃん!!」
クシロ・・・アカネ?!
アイツか!!!!!
「城戸君。ちょっといいかな?」
クシロアカネはドアの隙間から
ひょこっと顔をだして言った。
「・・・・・あぁ。」
なぜこの時、俺は言ってしまったんだろう。
否定しておけば・・・あんな事にならなかった。