どーにかしなきゃねコレ
到来
そいつは突然やって来た。
「どうも、こんにちは」
「あ、ハイ、こんちは」
自分の部屋で黙々と漫画を読むあたし。
(あれ、なんかおかしくね?
部屋に一人のはずなのに…今誰と挨拶交わしたんだ?)
…シーン
(…もしやアタシ…多重人格…?
わっ怖い二人目の自分と会話しちゃったよ重症だよ)
「うわぁあ…」
自己嫌悪…
「ねえ、この漫画クオリティ低すぎると思わない?」
トントン、とドラ〇もんの漫画を指で弾きながら言う、もう一人のあたし。
「なに言ってんだ!!!!日本を代表する漫画になに言っちゃってくれてんだ!!!!!!いくら第二のあたしとはいえドラ〇もんの侮辱は許さんぞ!」
「ほぇ?第二のあたし?」
「ほぇ?ってなんだよ気持ち悪い!!!!男のくせに…」
…………ん?
男…?
あ、男だ。
第二のあたしじゃない…
良かった、多重人格じゃなかった…
「というわけで変態さん。出てけ」
「さっきまでもう一人の自分だと思ってた奴をもう変態呼ばわりか!」
「てかどっからやってきた?てか入り込んできた?」
「なんだろ、その邪魔な虫みたいな言い方。俺は変態でも虫でもないぞ」
「わかったわかった、宇宙から来たんだねわかったから早く星に帰って」
「すごい。なぜわかった?その通り、俺は宇宙人だ!」
「………」