不思議の国のアイツ -暴走族総長純情伝-
すると1台のバイクがコンビニに入ってきた。
見るからに暴走族のバイク。
そして、ひとりの男がバイクから降りた。
「あっ!」
私は、その男を見て、思わず声を上げる。
私の声を聞いて、男が私の方を見る。
男は、夕方、公園で出会った織田リョウだった。
織田リョウは、あの時と同じように白い特攻服を着ていた。
しかし、その白い特攻服には、あの時とは違い、真紅のシミがついている。
そして、その顔にも血がついている。