拝啓 隣にいない君へ(短編)
「まさか、お前と刹那ちゃんがなぁ……信じられないけど、お前の落ち込みようを見たら信じるしかないな。」
「自分でも信じられないよ……ほんと、何であんなこと言っちゃったんだろ……」
本日何度目になるのだろうという溜め息が、また洩れた。友人の京哉(きょうや)は至極真面目な顔をして、「まぁ、100パーセントお前が悪いしな。俺は刹那ちゃんが可哀想で仕方ないよ」と言う。そんなこと、言われなくても分かってるんだよ。
「でも、そっかぁ……そうなったら、アレもパァか。」
「は?何だよアレって。」
京哉は“しまった”というような顔をしたが、「もうこの際だからいっか……」と呟く。そして、咎めるような強い視線を僕に送ってきた。
「……永時。お前、本物の馬鹿だよ。刹那ちゃんがお前のこと、どんなに大切に思ってくれてるか知らないんだもんな。
来週、お前の23歳の誕生日だろ?刹那ちゃん、この前俺のバイト先に来てさ。お前の誕生日プレゼントにしたいからって、予約してくれたんだよ。品物は言わないけど、結構バイト頑張ってるみたいだったぜ?大学もあるのにな。」
「自分でも信じられないよ……ほんと、何であんなこと言っちゃったんだろ……」
本日何度目になるのだろうという溜め息が、また洩れた。友人の京哉(きょうや)は至極真面目な顔をして、「まぁ、100パーセントお前が悪いしな。俺は刹那ちゃんが可哀想で仕方ないよ」と言う。そんなこと、言われなくても分かってるんだよ。
「でも、そっかぁ……そうなったら、アレもパァか。」
「は?何だよアレって。」
京哉は“しまった”というような顔をしたが、「もうこの際だからいっか……」と呟く。そして、咎めるような強い視線を僕に送ってきた。
「……永時。お前、本物の馬鹿だよ。刹那ちゃんがお前のこと、どんなに大切に思ってくれてるか知らないんだもんな。
来週、お前の23歳の誕生日だろ?刹那ちゃん、この前俺のバイト先に来てさ。お前の誕生日プレゼントにしたいからって、予約してくれたんだよ。品物は言わないけど、結構バイト頑張ってるみたいだったぜ?大学もあるのにな。」