夜獣2-Paradise Lost-
服を着た僕は、玄関に繋がる廊下を歩いていた。
やる事は一つしかない。
能力者を見つけ倒す事。
それで僕が強くなれるのなら、迷わず倒す。
『奴』に追いつくためにな。
「耕一さん、行くのですか?」
白いハートを散りばめたピンクのパジャマを着た渚が、後ろから追いかけてくる。
艶やかな髪をしているのは、乾かしていないからだろう。
「ああ」
「そうですか。相場さんに送らせましょうか?」
「必要ない」
あの女が近くにいるだけで、気分は最悪になる。
「ですが、早く街に着いた方が耕一さんにとっても効率がいいんじゃないでしょうか?」
「渚、勘違いするなよ」
「はい?」
「僕はお前を利用するためにここにいるだけだ。お前の言う事を聞くためじゃない」
決して、馴れ合いでここにいるわけではないのだ。
僕は玄関で運動靴を履いて、磨りガラスの扉に手をかける。
「耕一さん」
「何だ?」
笑顔である渚に違和感を覚える。
「あなたをお待ちしています」
違和感はあれど、不快感はなかった。
「ふん、さっさと髪でも乾かして、寝てろ」
僕は扉を開け、闇夜の世界へと足を踏み出した。
やる事は一つしかない。
能力者を見つけ倒す事。
それで僕が強くなれるのなら、迷わず倒す。
『奴』に追いつくためにな。
「耕一さん、行くのですか?」
白いハートを散りばめたピンクのパジャマを着た渚が、後ろから追いかけてくる。
艶やかな髪をしているのは、乾かしていないからだろう。
「ああ」
「そうですか。相場さんに送らせましょうか?」
「必要ない」
あの女が近くにいるだけで、気分は最悪になる。
「ですが、早く街に着いた方が耕一さんにとっても効率がいいんじゃないでしょうか?」
「渚、勘違いするなよ」
「はい?」
「僕はお前を利用するためにここにいるだけだ。お前の言う事を聞くためじゃない」
決して、馴れ合いでここにいるわけではないのだ。
僕は玄関で運動靴を履いて、磨りガラスの扉に手をかける。
「耕一さん」
「何だ?」
笑顔である渚に違和感を覚える。
「あなたをお待ちしています」
違和感はあれど、不快感はなかった。
「ふん、さっさと髪でも乾かして、寝てろ」
僕は扉を開け、闇夜の世界へと足を踏み出した。