夜獣2-Paradise Lost-
当事者、親族、友人以外は他人事でしかない。
他人は知らぬところで通り魔にあっていようが死のうが、心を痛まない。
ニュースで知ったところで、自分は気をつけようと思うのが関の山だ。
もし、近くにいたらどうなっていたか?
もしかすると、助けてくれる人間はいるかもしれない。
いや、どうでもいい話だ。
僕は、甘粕史郎という能力者と闘う。
どんな理屈を並べようとも、それだけは変わらない。
「僕が気に入らなければ、断罪でもなんでもすればいい」
「そう、全ての罪は君にある」
甘粕は両手で手刀を作り出す。
間合いにはまだ入っていない。
周りには、街にいた人間達が集まり始めている。
時間がない。
一気に間合いを詰めると、同時に甘粕が右手の手刀を振り下ろす。
手刀から数センチは範囲内。
攻撃の軌道を見極め、左を前に半身になって避ける。
手刀を振り下ろした先のコンクリートには、地震でも起こったかのような亀裂が入る。
気にせず、アバラにある白い空気目掛けて拳を打ち込んだ。
爆発を起こし、後方へ飛ぶ甘粕。
しかし、しっかりと地面へと足をつけており、ダメージが深いとは思えなかった。
「自分から、避けたか」
爆発する瞬間に、後ろに飛びのいたのか。
「先ほどの石といい今といい、君も私と同じく不思議な能力を使えるようだね」
「だから、何だ?」
「ますます、どうにかしなくてはならなくなった」
甘粕が僕に襲い掛かってこようとした時、後ろから誰かに羽交い絞めにされた。
他人は知らぬところで通り魔にあっていようが死のうが、心を痛まない。
ニュースで知ったところで、自分は気をつけようと思うのが関の山だ。
もし、近くにいたらどうなっていたか?
もしかすると、助けてくれる人間はいるかもしれない。
いや、どうでもいい話だ。
僕は、甘粕史郎という能力者と闘う。
どんな理屈を並べようとも、それだけは変わらない。
「僕が気に入らなければ、断罪でもなんでもすればいい」
「そう、全ての罪は君にある」
甘粕は両手で手刀を作り出す。
間合いにはまだ入っていない。
周りには、街にいた人間達が集まり始めている。
時間がない。
一気に間合いを詰めると、同時に甘粕が右手の手刀を振り下ろす。
手刀から数センチは範囲内。
攻撃の軌道を見極め、左を前に半身になって避ける。
手刀を振り下ろした先のコンクリートには、地震でも起こったかのような亀裂が入る。
気にせず、アバラにある白い空気目掛けて拳を打ち込んだ。
爆発を起こし、後方へ飛ぶ甘粕。
しかし、しっかりと地面へと足をつけており、ダメージが深いとは思えなかった。
「自分から、避けたか」
爆発する瞬間に、後ろに飛びのいたのか。
「先ほどの石といい今といい、君も私と同じく不思議な能力を使えるようだね」
「だから、何だ?」
「ますます、どうにかしなくてはならなくなった」
甘粕が僕に襲い掛かってこようとした時、後ろから誰かに羽交い絞めにされた。