かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~


のんちゃんの家に帰っても、

頭に浮かんでくるのは、
さっきの遥さんの言葉…。




健吾が痩せたのは、日曜日に会ったからわかる。

正式に別れて、きっとダメージもあっただろう。
だって…プロポーズまでしたんだもん…。

でも、私は健吾が苦しんでても、
手を差し伸べるなんて出来ない。

もう二度と健吾を信じる事も、愛する事も出来ないから…。


だって、私が今愛してるのは、
陸くんだけなんだもん。


そんな私が、同情だけで、
健吾の傍に戻るのは間違ってるから…。



健吾は今まで自分でした事の責任がのしかかったの。

でもそれは自分で乗り越えないといけない事。


今度、健吾にとって、私より大事な人が現れた時、
その人を間違って失わない為に…

今しっかり反省して、

ちゃんと人を一途に愛せる人になってほしいって思う。


また私や真奈美たちみたいに、傷つく人が増えないでほしい。

本気で愛されてなかった真奈美や遥さんたちも、
本当は寂しくて、苦しかったはずだから…きっと。


真奈美にも、遥さんにも、

まっすぐ彼女たちを愛してくれる誰かが現れたらいいな…。



そんな事を考えてたら、

無性に陸くんの声が聞きたくなった。

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