かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~
出逢い
健吾はそれからも変わらず優しかった。
でも優しくされれば、される程、
逆に健吾への不信感が募り、
私の心は晴れることはなかった。
健吾は、はるかって子と付き合ってるの?
そんな疑問だらけ…。
そんなある日の事だった。
あの日以来、健吾への不信感や不安で、
夜、あまり眠れない日々が続いいて、
その日はとっても疲れていたの…
朝の電車だというのに、珍しく席が空いて座れたの。
心地よい電車の揺れに急に睡魔に襲われた。
ウトウトしてしまった私…
ふと目が覚めて、ホームの名前を見たら、
会社のある駅はもう3つも過ぎてた…
参ったなぁ…って気持ちでボーッとしたけど、
でもすぐにハッと…気付いて横を見ると、
隣に戸惑った表情の男の子が1人。
私、その男の子の肩を借りて爆睡してたんだ。
だって、今も寄りかかってたんだもん…
恥ずかしさで顔が真っ赤になってしまう。
「ご…ごめんなさい!私…」
「いえ、大丈夫ですよ」
笑顔のかわいい男の子。
その笑顔にドキッとした。