かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~
のんちゃんの家に戻った私。
マンションの前に人影があった。
ちょっと怖かったけど、近づいてみたら、陸くんだった。
「陸くん!?どうしたの?」
「桃香が心配だったから…。希美さんは?」
「うん、希美なら目が覚めたよ。もう落ち着いたみたい。反省してた」
「そっか、なら良かったよ」
ホッとしたように笑顔になる陸くん。
「陸くん、ずっと待ってたの?ここで?」
「うん…桃香が心配で…1人で帰ってきたら…あの部屋に1人で戻るだろう?」
「え?」
「たぶん、希美さんの血とかまだすごい残ってると思うし、
桃香のことだから思い出して怖くなっちゃうんじゃないかって…」
「陸く…」
陸くんの優しさに、涙が溢れそうになった瞬間だった…
後ろから声が聞こえてきた。