かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~
初めての危機
甘い時間を過ごしてたのに…
突然、陸くんの携帯が鳴った。
ごめんねって笑顔で謝って携帯を手にする陸くん。
「もしもし?あ…うん。どうした?」
表情が曇る陸くん。
「七海が?…それで容体は?」
七海?
妙な胸騒ぎがした。
電話を切った後、陸くんは、
友達が事故にあったと私に説明して、
ごめんと謝って病院に行ってしまった。
わかってる。
事故なんて、ものすごく大変なこと。
駆けつけて当たり前の事なのに…。
でも何でだろう…。
名前が女の子だったから?
何でこんな気持ちになるんだろう…
私最低だなぁ…。
ちょっと自己嫌悪で堕ちてしまった…。
でもその夜、陸くんから電話があって、
お友達さんは一命を取り留めた事を聞かされた。
良かったって素直に思えたんだ。