かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~
彼が、制服を着替えたいと言うから、
まずは彼の家へ行くことに。
聞いてみると、案外ご近所さんでびっくり。
「私もここの駅なの。同じ駅から乗ってたんだね~」
「うん、俺は知ってたよ」
「え?」
「毎日一緒の電車でさ、可愛いお姉さんが乗ってて。俺いつも見てたから」
笑顔でそう言った彼。
でもサラっとすごいこと言わなかった?
「……いつも?」
「うん、だからね、今日お姉さん寝ちゃってラッキーって思っちゃった」
そう言って、照れたように笑った彼の顔は、
私をドキドキさせるのには、十分過ぎるくらいだった。
「ねぇ、お姉さんの名前は何?」
「え…須藤 桃香…」
「桃香さんか~かわいい名前!ピッタリだね!」
ドキッとした…。
だって、健吾と一緒のこと言うんだもん。
健吾も、初対面の時…
桃香って名前を聞いた時、
「桃香ちゃんか~可愛い名前だな!ピッタリじゃん!」
そう言ったんだ。
嬉しくて、恥ずかしかったのを…
今でも鮮明に覚えてる。