かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~
「その未来に、父親はいらない?…俺一晩中考えたんだけど……立候補したい」
「え?…立候補って…?」
陸くんの突然の言葉に驚いた。
「その子の父親に。桃香の旦那さんに」
「は?何言ってるの?この子は…」
「うん、俺の子じゃないかも知れない。
でも…桃香の子だ!だったらちゃんと愛せる」
そう真っ直ぐな視線を向けてくる陸くん。
「何言ってるの?陸くんまだ高校生なんだよ?それに…」
「それに何?」
「…陸くんには…七海さんが居るじゃない…」
「!?」
「私…陸くんが好き。すごく愛してる。
でも…だからこそこんな人生巻き込めない」
陸くんは、ニコッて笑って、
それから真面目な顔になって、キッパリ言った。
「七海はマジで元カノ!俺が今好きなのは桃香!桃香の人生が俺の人生!
俺は桃香を愛してるの!だから、桃香も赤ちゃんも守っていくって決めたんだ!」
陸くんの真剣な想い。