かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~

話し合い



次の日、病室に陸くんが来た。


「桃香、大丈夫?」

「うん、まだ少し元気でないけど…大丈夫」

「ごめんね、桃香…俺、桃香を不安にさせてたよね…」

「……」

「赤ちゃんの事も、あと…七海の事も…ごめんね」

陸くんは苦しそうな顔でそう言った。



「私ね…赤ちゃん出来た時…頭真っ白で…」

「うん…」

「だって、陸くんとはまだで…赤ちゃんは絶対健吾の赤ちゃんで…」

「でもそれは…」

「そう。監禁されてた時だし、無理やりだったし…でも…でもね…」

「…うん」

「なんだか、自分が汚く思えたの。まっすぐ愛してくれる陸くんに申し訳なく思ったの…」

「そんな事ないのに!俺は!…そりゃ驚いたけど、でもそれで桃香をそんな風に見ないよ!」



陸くんの真剣な口調。

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