かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~
「俺、七海を抱いた。お前の彼女なのに最低だけど…
俺、七海が本気で好きだ!俺に譲ってくれないか?」
何言われてるんだかわかんなかった。
七海を抱いた?
七海が抱かれた?こいつに?
俺はさ、七海に何の執着もなかったくせに、
裏切られたって気持ちが強くて怒ったんだ。
でも、怒鳴り返されちゃったんだ。
「お前は、七海の事、1度だって愛してた事あるのか?
七海を求める気持ちはあったのか?ほったらかしにしておいて、
お前が、俺を怒れる立場か?俺は、ずっと支えてきたんだ。
お前との恋愛で苦しむ七海をずっと支えてきたんだ!」
たしかに、親友の言うとおりだった。
俺は、七海を愛してなど居なかったし、
七海に執着なんてこれっぽっちもなくて、
七海の事、何も考えてなかったんだ。
苦しんでたなんて知らなかったんだ。