かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~
仲直り
「結局さ、俺は恋なんて何もわかってなかった。知らなかったんだ」
「?」
「恋がこんなに苦しくて辛いって事も、何もかも欲しいって思う気持ちも…」
陸くんの視線に捕えられる。
「桃香に出逢って、初めて恋するってことがわかったんだ」
ふと向けられた陸くんの優しい笑顔。
「七海とはね、それからもいい友達だったよ。
もちろん七海の彼の座におさまった親友ともね」
「…でも、今は彼氏さんが居るなら…陸くんが毎日行かなくても…」
「親友さ、去年から留学しててね。七海が行って来いってOK出したんだけど…
その親友に頼まれてたんだ。自分いない間、七海をよろしくってさ。面倒みると」
「…でもそれって、彼は不安じゃなかったのかな?元彼・元カノじゃない?」
「あはは、大丈夫だよ!だって俺、」
「?」
「桃香に片想いしてる時から、そいつに相談してたし、桃香一筋だったからな!
七海ももちろん知ってるし!ずっと応援してもらってたし、心配なんてしないよ」
思わず赤面してしまった。
「あのお姉さん以外とは、一生付き合わないから、
俺は独身を貫く~とかってバカな事言ってたし(笑)」
またまた赤面してしまう…
そんな私を見て、優しく笑って、
「かわいいっ」って髪を撫でる陸くん。