かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~
「…仕方なかったんでしょ?会社の先輩かなんかでしょ?あの人達」
あ、また…
何でもお見通しだね…
「俺はさ、大人じゃないけど…でもわかるつもりだよ。職場の人間関係とかって大変だって…」
「……」
「桃香は入ったばっかの会社だし、断りにくい立場なのもわかる」
「……」
「でもね、内緒は…やっぱり嫌だな」
切なそうに顔を歪める陸くん。
そんな顔を見たら、胸が苦しくなる…
「ごめんなさいっ!」
「今回、たまたま俺のカラオケ店だったから良かったけど…」
「うん…」
「もし違ってたらって…考えただけでゾッとするよ…」
「うん…」
「桃香になんかあったら、俺困るよ…」
「本当にごめんなさい…」
溢れる涙。
本当にそうだ。
私、バカだ…。
「本当にごめんなさい」
「うん」
ギュッって抱きしめられて、
涙が溢れてきた…