かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~
陸くんの寝顔を、じっくり観察してたら、
長い綺麗なまつ毛が動いて、
ゆっくりと瞳が開かれた。
「桃香…おはよ」
はにかんだような笑顔にドキッとして、
「…お、はよう」なんてぎごちないあいさつ。
「桃香、可愛い。緊張してるでしょ?」
「だってぇ…」
昨日の夜の事、ふいに思い出して、
恥ずかしさをドキドキで、
まともに陸くんの顔見れなくなった。
ギュゥッ。
私を抱きしめてた腕の力が強くなる。
「俺…マジ幸せ」
耳元でそんなこと言われたら、胸がキュンってする。
「わ、私も。今すっごく幸せ!」
私の気持ちも伝えたくて、
顔を見上げたら、
優しい優しい陸くんの笑顔がそこにあって、
優しい甘いキスが降りてきた。
甘い甘い、朝のひと時。