かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~
「幸せにしてあげたい…?幸せにしてもらうのは…女の子よ?」
そんな力ない早苗さんの言葉に
ゆっくりと穏やかに否定する綾ちゃん。
「それは違います。男の子から女の子へと、そういうんじゃないですよ。
愛する人を幸せにしてあげたいってお互いが思うから、思いやりが生まれるんですよ?
それが愛の形だって、私は思います。私、彼女が居るって聞いた時…悲しかったけど、
でも誠くんがそれで幸せならそれでいいんだって思いました。たとえ自分の彼でなくても
それが…愛なんだって…そう思うんです…私。だから…誠くんに私を望んでもらえるなら…
私は、それが例えあなたを傷つけてしまっても…誠くんと幸せになりたいって思うんです」
「……」
「綾子ちゃん…」
「…早苗さん…ごめんなさい」
綾子ちゃんは泣いてた。