かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~
ふと、なんかいろいな想いで気持ちがいっぱいになっちゃって、
ちょっとボーッとしちゃったら、陸くんが声をかけてきた。
「桃?何か考え事?」
「ん?うーん、考え事っていうか…幸せだなぁって…」
「ん?」
「去年の年明けは、陸くんとまだ出逢ってなくて、でも去年出逢って、
今は1番大事な人になってて、一緒にお参りに来てて…幸せだなぁって」
「うん、そうだね。俺は去年の今頃はもう桃香の事知ってたけど…でも…」
「でも…?」
「こんなに近くに居られるようになるとは思ってなかった…手が届かない憧れだと思ってたから…」
そう言うと、なんか照れたような顔で笑った。
なんか私も照れてしまった。
「うん…なんか照れるけど…」
「あはは…でもね、本当に神様に感謝してるよ。こんなにも近くで桃香の事見れて、
いつでも手の届く距離に桃香が居てくれる事に、幸せをたくさん感じてるから」
「私も…。でもこれからは毎年一緒だもんね?」
「うん、そうだよ」
そう言って優しくおでこにキスをくれた。