かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~


ふと、なんかいろいな想いで気持ちがいっぱいになっちゃって、

ちょっとボーッとしちゃったら、陸くんが声をかけてきた。


「桃?何か考え事?」

「ん?うーん、考え事っていうか…幸せだなぁって…」

「ん?」


「去年の年明けは、陸くんとまだ出逢ってなくて、でも去年出逢って、
今は1番大事な人になってて、一緒にお参りに来てて…幸せだなぁって」

「うん、そうだね。俺は去年の今頃はもう桃香の事知ってたけど…でも…」


「でも…?」

「こんなに近くに居られるようになるとは思ってなかった…手が届かない憧れだと思ってたから…」

そう言うと、なんか照れたような顔で笑った。

なんか私も照れてしまった。



「うん…なんか照れるけど…」

「あはは…でもね、本当に神様に感謝してるよ。こんなにも近くで桃香の事見れて、
いつでも手の届く距離に桃香が居てくれる事に、幸せをたくさん感じてるから」


「私も…。でもこれからは毎年一緒だもんね?」

「うん、そうだよ」


そう言って優しくおでこにキスをくれた。

< 338 / 596 >

この作品をシェア

pagetop