かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~



「何すん…」

怒鳴ろうとしたら、怒鳴られた。


「バカか、テメーは!桃香ちゃんと話したか?
事情も聞きもしないで…勝手に拗ねて、ガキか!」


何で怒鳴られるのか…

俺は裏切られた張本人なのに…



「柏木さん、やめて下さい!」

桃香が泣きながら寄ってくる。

「私が悪いんです…私がいけないんです…」


俺を庇うように…柏木先輩から守るように…俺を抱きしめた。

「桃香…」


「桃香ちゃんは悪くないっしょ…ってか…元はと言えば俺が悪いんだよな…」


「それも違いますよ…あの時…柏木さんが助けてくれなかったら…

それに…柏木さんの優しさに甘えて、抱きついて泣いてしまったのは私です…。
その後だって、柏木さんの優しさに甘え過ぎたんです…陸くんに頼るべきなのに…」


「でも…それだって、陸が連絡つかなかくなったんだろ?桃香ちゃんはちゃんと話そうとしてたやん…」




「…何の話…それ…」


2人の会話の意味がわからなくて、自然と出た言葉。

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