かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~



2人の話を聞いて、愕然とした…。

俺は何やってたんだろう。



…あの日。

2人が抱き合ってるの見た日。


桃香は俺に会いたいってメールしてきた。

連絡がつかない俺を心配して、兄貴にまで連絡してきて…

次の日だって、そっけない俺のメールに電話してきてくれて…
桃香は一緒に行きたいって言ったんだ…それって…


俺に話したくて、傍に居たくて…


痴漢なんかにあって、怖くて怖くて仕方なかったはずで…
電車だって一緒に乗ってほしいって心細かったんだよな。


それなのに…俺は…


桃香の話聞こうともしないで、


勝手に別れ話されるって決めつけて…

桃香をこれっぽっちも信じてなくてさ…


俺…最低じゃん…。




俺が呆然としてたら…桃香が俺の目を見てつぶやいた。


「ごめんね、陸くん…」

涙が溜まった瞳で…必死に泣きたいの我慢して…


俺は思わず、抱き締めた。


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