かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~
海の家の裏まで走って逃げた…
目合っちゃった…
「桃香!」
誰かが駆けてきたけど…
それは、陸くんではなくて…徹ちゃんだった。
「どうしたんだ、お前」
「あ…ううん。何でもないよ」
「何でもない事があるかよ!泣いてるじゃんかよ…」
優しく、私の頬を伝う涙を親指で拭ってくれる。
「…ごめん。本当に何でもないの…」
「でも…」
「藤也兄ぃのところ…先戻ってて。すぐ行くから」
「…わかった。でもな…桃…1人で苦しむなよ。俺がいるからな!」
「うん…ありがとう」
徹ちゃんが去った後…
もう1人…誰かがやってきた。