かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~
健吾のうちへ引越して、
健吾との生活が始まった。
「け…っけんご…」
「桃香…」
「…ダメ…」
「桃香…」
「い、いや…無理」
「無理じゃないよ、やってごらん」
「いや…っ」
怖いよ…怖い!
「あぁ~もう、揚げ物くらい怖がるな!」
「だってぇ~、跳ねたら熱いも~ん!」
健吾は、一人暮らしが長いから、
とーっても料理が上手でさ…
私はなんだか情けなかった。
それでも、頑張った料理を美味しいって食べてもらえると、
やっぱり嬉しくて、健吾と暮らせる幸せを噛み締めてた。
眠る時も起きた時も、隣に健吾がいる事が幸せだった。
だから、この幸せってずっと続くんだって信じてたんだよ…?
まさか…
この幸せが…
なくなっちゃうなんて…
想像もしてなかった。