かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~
桃香を呼んだ男じゃなくて、違う男が桃香を追って走って行った。
誰だよ…あいつら…
桃香は何で、男たちと海なんて…
裏切られた気持ちでいっぱいになった…
でもきっと裏切られた気持ちなのは…桃香の方…。
「陸くん?どうしたの?」
まだ腕の中にいた沙織ちゃんが不思議そうに僕に問いかけた。
「ごめん。俺…行かないと…」
「え?行くって?私陸くんと一緒に…」
「ごめん。俺…沙織ちゃんと一緒に居れない」
そして、桃香の消えた方へ向かったんだ。
桃香は、海の家の裏で、
丸く小さくなって肩を震わせて泣いてた…。
「また泣いてるし…」