かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~
波乱の花火大会
そして…花火大会の日がやってきた。
「なーんだ。陸と行くのか?」
「うん」
私は着付けをしてもらいに実家に帰ってた。
「なーに?陸って…桃香の彼氏?」
藤也兄ぃと私のやり取りを着付けしながら聞いてたお母さんは、
からかうよに、ニヤニヤして私たちに聞いてきた。
「そうなんだよ!この前偶然会ったんだけど、マジいい奴でさー!」
「あら、そうなの?桃香、今度連れてらっしゃいよ!」
「う、うん…そのうちね…」
私が照れて曖昧に答えると、お母さんは続けて聞いてきた。
「その人は何?どんなお仕事してるの?」
「え?」
突然のお母さんの問いに固まる私。
「あ…そーいやーサークルがどうとか言ってたなかったか?」
「…うん」
「サークル?」
「もしかして…学生?」
藤也兄ぃの言葉を聞いて、
お母さんの表情が曇った。