かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~
花火会場に近付いてくると、
屋台がたくさん並んでいる。
それを見た陸くんが私に聞く。
「桃香、なんか食べる?」
「あ、うん♪」
「何がいい?」
「うーん…あっ!あんず飴!!!」
あんず飴の屋台を見つけて、なんか懐かしくなる。
「甘いもの?」
陸くんは、ご飯を兼ねてってつもりだったみたいで、
とっても不思議そうな顔しながら、私に聞いててくる。
「あ、ほら!みかん飴!アレが子供の頃から好きなの!」
「あはは…あんず飴じゃないんだ?」
なんで笑われてるのかわかんなくて、
上を見上げる。
「…ダメ?」
「ううん、可愛い!」
ポンポンって私の頭を撫でる陸くん。
「でも…これは後にして、先に夕飯っぽいもの食べよっか?」
「あ…そっか。じゃぁーたこ焼き~」
「了解!じゃあ、買いに行こっか?」
手をつないで、ゆっくり歩いてくれる。