かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~


「桃香…」

その声に、振りかえると…

そこには…


「おっ…お母さん!」

「え?」

陸くんもビックリした様子で、私とお母さんを見比べてる。


「…お父さんと…来たのよ」

「そう…」

さっきのお母さんとの衝突で、
どうしてもそっけない態度になる。


お母さんが陸くんを見た。


「あの…初めまして!僕、中谷 陸 と申します!
桃香さんとはお付き合いさせて頂いてまして!」


陸くんがきちんと挨拶してくれる。

陸くんが緊張してるのが伝わってくる。


「…初めまして。桃香の母です。お話は桃香と藤也から聞いています」

それに比べて、そっけないお母さんの口調…



「あの…」

そう陸くんが口を開いた瞬間だった。



「私は、桃香にはちゃんとした恋愛をして、
早くに結婚してもらいたいと思っています!」

「え…」

お母さんの冷たい表情と、冷たい言葉。

< 430 / 596 >

この作品をシェア

pagetop