かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~
「桃香…」
その声に、振りかえると…
そこには…
「おっ…お母さん!」
「え?」
陸くんもビックリした様子で、私とお母さんを見比べてる。
「…お父さんと…来たのよ」
「そう…」
さっきのお母さんとの衝突で、
どうしてもそっけない態度になる。
お母さんが陸くんを見た。
「あの…初めまして!僕、中谷 陸 と申します!
桃香さんとはお付き合いさせて頂いてまして!」
陸くんがきちんと挨拶してくれる。
陸くんが緊張してるのが伝わってくる。
「…初めまして。桃香の母です。お話は桃香と藤也から聞いています」
それに比べて、そっけないお母さんの口調…
「あの…」
そう陸くんが口を開いた瞬間だった。
「私は、桃香にはちゃんとした恋愛をして、
早くに結婚してもらいたいと思っています!」
「え…」
お母さんの冷たい表情と、冷たい言葉。