かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~
私はお父さんの言葉を聞いて、
お母さんに伝えなくちゃって思って必死になって気持ちを言葉にした。
「そうなの!お母さん…わかって。私…陸くんじゃないとダメなの」
「桃香…」
「私ね…辛い恋をしたの。陸くんと出逢う前…」
「……」
「その辛さから救ってくれたのは、陸くんで…私をまっすぐ愛してくれて、
誰よりも大事にしてくれたのも陸くんなの。陸くんじゃないと嫌なの!」
私は必死にお母さんに気持ちを伝えた。
説得して、祝福してもらうのが1番だって、
そう徹ちゃんが教えてくれたから…
「さくら?」
黙ってるお母さんの肩にポンと手を乗せるお父さん。
そのしぐさが優しくて、大人で…
その時、なんかわかったんだ。
「あ…わかった!」
「え?」
私の突拍子もない言葉に、
みんなの視線が集中する。