かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~



それから、お母さんはきちんと陸くんに謝ってくれた。


「ごめんなさいね。ひどい事言って…」

「いえ。親御さんが娘さんを心配する気持ちすごいわかります。
 年下の男なんて聞いて心配しない親なんていないと思います」


「…ありがとう。陸くんでしたよね?」

「あ、はい」

「桃香の事、宜しくお願いしますね」

「あ、はい!ありがとうございます!」


陸くんが深々と頭を下げた。


「桃香の好きになった人が、あなたで良かったわ」

お母さんの言葉に、陸くんはものすごい嬉しそうに笑ってた。

その笑顔に、またドキッとしてしまったよぉ。


別れ際、

お母さんが耳打ちをしてきた。

「人って年齢じゃないわね、とっても素敵な人で安心したわ!」

そう言って、いたずらな笑顔を向けてくれた。


こうして、陸くんは晴れて、

私の両親公認の彼氏さんとなりました。

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