かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~
「桃香はいい女だよ?俺は桃香に捨てられたら…もう誰も一生愛せないもん…」
まっすぐ私を見つめて陸くんが言う。
なんか嬉しくて泣きそうになる…。
「それなら…私だってそうだよ。一緒。私…陸くんじゃないと嫌だもん…」
「桃香…軽蔑しないの?」
不安そうに尋ねる陸くん。
「軽蔑なんてしないよ、昔の話だし、あれは陸くんの優しさだし…」
「…うん」
「ただ…」
「ただ…?」
私は、陸くんに抱きついた。
ギュウってしがみつきながら、本音を言った。
「ただね。も…ものすごーく…嫉妬した。嫌だって思った…」
「桃香…」
ギュゥーってきつく抱きしめてくれた陸くん。