かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~


「じゃぁ、また後でね。式頑張ってね!」

「はい、ありがとうございます」


そう言われて、部屋を出ようとした時、

「桃香さん!」って呼びとめられた。


振り返ると、そこには頭を深く下げた七海ちゃんが居て、


「あの…陸を…陸の事、宜しくお願いします!」

「あ…うん」

「陸が選んだ人が、桃香さんで良かった。
桃香さんなら、陸は幸せになれるから!」

「ありがとう」

「お互い、めいっぱい幸せになりましょうね!」

「うん」

泣き笑い。


七海ちゃんにとって、陸くんはやっぱり特別な人。

もう愛してないのだろうけど、大切な人の1人だから。


私にとっては、愛するたった1人の大切な人。

七海ちゃんの想いの分も、私は陸くんを幸せにしなくちゃいけないんだよね。

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