かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~

エピローグ ◆陸side◆



泣いてる小さな子に、

棒つきの飴をあげて、

「大丈夫」って頭を撫でてたその笑顔。


その可愛くて優しい笑顔に、

俺は一瞬で恋に落ちたんだ。



いつかその笑顔が、自分に向けられたらいいのにって…

そう願ったけど、叶うことのない儚い願いだと思ってた。



だから、君が俺の方でスヤスヤ寝息を立て始めた時、

夢なんじゃないかって思った。


でも同時に、最高に幸せな気分になって嬉しくて、
どこまでだって肩を貸してたい気持ちになったんだ。



君に近づけた時、

君の目に俺が初めて映ったあの時、
俺は最高に幸せだと思ったし、

このチャンスを逃したくないって思ったんだ。

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