かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~
再び、健吾の寝息が聞こえ始めてからも、
私の心はモヤモヤとして落ち着かなかった。
でもなんとか気持ちを落ちつけて、
遅い夕飯を食べるために、キッチンへ移動した。
あれ?
きちんと整理してある水切りかご。
いつもと変わらないけど…なんか違和感を感じる。
あ…三角コーナーのカゴの中に…卵の殻。
卵なんて今日使ってない。
健吾、お昼の残りのお粥を食べたって言ってたよね?
卵をプラスしたとも考えられない…
だって、家の卵は切らせてたから…
違和感を感じた私はごみ箱を見てみた。
無造作に捨てられたレシート。
りんご 卵 アイスクリーム2個
そして、りんごの皮
アイスのカップ2つ。
誰か来たの?
健吾…誰かにりんご剥いてもらった?
一緒にアイスを食べたの?
それが「はるか」って人なの?
その日、結局何も食べずに眠ることにした。
でも「はるか」って名前の人が気になって
なかなか寝付くことは出来なかった。