かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~


健吾の話は、男の綺麗事にしか聞こえなかったし、
女の私にはそんなの理解できる事じゃなかった。


「…そんなの本当の愛じゃない。私は天秤にかけたりしてなかった。健吾だけだったよ?」

「…うん。そうだよな。バレないとか、どっかで桃香は離れていかないって自信あったんだ」

「…ごめんね。健吾のそんな部分…笑って許せる程、私は大人じゃないよ…」

「…でも許されなくてもいい。お前がここにこうしてくれれば…」

「いつまでこうしてる気?縛ったって監禁したって、気持ちまでは縛れないよ?」

「…うるさい!お前は俺の女なんだ!どこに行くことも許さない!」



健吾の私への執着は、本当に凄かった…。


こんなに、私を手離したくないなら…
なんで私だけを大事にしてくれなかったの?


もう…遅いんだよ…

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