かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~
その時、突然…
のんちゃんの携帯が鳴り出した。
ドキッとした…
何とも言えない嫌な予感がした。
「…桃…健吾さん…」
携帯のディスプレイを見て、
健吾だと言うのんちゃん。
やっぱり…そう思うけど、
驚きと恐怖で声が出ず、首を横に振る私。
のんちゃんは大丈夫と言って、電話に出た。
「もしもし、健吾さん?」
健吾の声は聞こえない。
「え?桃香?桃香は入院してるんじゃないんですか?」
健吾の怒鳴ったような声が漏れる。
「は?意味わかんないんだけど!何なの?
いきなり電話してきて説明もなく!桃香どうしたんですか?」
のんちゃんも負けずと大声を出す。
「…そうなんですか。でも家には来てないし…私にはわかりません
病院の売店にでも行ったんじゃないんですか?庭とか探しました?」
病院に居るという根底は変えない健吾。
「わかりました。連絡きたらすぐ健吾さんに連絡しますね」
そう言うと、電話を切ったのんちゃん。