かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~
「私ね…怖いの…もしも、もしも陸くんに何か危害が加えられたら…
陸くんは誰よりも大事な人で…その人が、あんな人に何かされたら…
陸くんだけは守りたいの!それは私の為で…陸くんに何かあったら…
私…私…耐えられないもん。陸くんにはずっと傍に居てほしいだもん」
「桃香…」
ふと抱きしめられた。
「桃香…ありがと。俺、嬉しいよ。すっげー愛されてるんだね」
「グズッ…そうだよ。めちゃくちゃ愛してるんだから…。1番大事なんだから…」
「今すぐ、桃香を俺のモンにしちゃいたい…」
見つめる真直ぐな瞳。
今にも吸い込まれそう。
「いいよ…陸くんなら…」
そっとキスをくれた。
「ううん、今は我慢する。桃香がちゃんと帰ってきたら…俺のモンにする」
赤い顔。
照れたような笑顔。
コツンとおでこをくっつけられて、
「信じて、待ってる」
そう言って笑顔を見せてくれる。
「うん。待ってて」
私は、私からそっとキスをした。