かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~

決着 -別れの時-



そして、日曜日。


私、のんちゃん、順平。

そして、真奈美。


私達は、4人で健吾が来るのをとあるカフェで待っていた。




真奈美を呼ぼうって言ったのは、のんちゃん。


真奈美は居づらそうに、下を向いて落ち着かない様子。




あ、来た。

健吾だ…。



久々に会う健吾は、ビックリする程に痩せていた。



「…桃香…」

「健吾…来てくれて、ありがとう」

「いや…」


健吾は気まずそうに目を逸らした。



「健吾、何も言わずに逃げて…ごめんね」

「……」

「でもね、私耐えられなかったの。だから…」

「桃香、ごめん。俺…酷い事したよな。浮気も…監禁も…」



健吾は、少し頭が冷えた状態だったのか、
素直に謝ってきてくれて、その言葉に嘘はなさそうだった。



こっちが下手に出たから…なのかな?

のんちゃんの提案で、

まずはこっちが逃げてしまったことを謝ったの…。

その方が、向こうも感情的にならずに済むだろうからって…。




「それでね…ちゃんと健吾と話さないといけないと思って…」

「お…俺も、俺もちゃんと話し合いたかった。ってか謝りたかった!」


健吾がやっと私の目をまっすぐ見た。
< 88 / 596 >

この作品をシェア

pagetop