かわいい笑顔 ~恋した彼は高校生~


「私を支えてくれたのも、救ってくれたのも、今…私が好きな人なの」

「でも…そいつガキだろ?いつかデートした高校生のガキだろ?」


健吾の言葉に、私の言葉が強くなる。



「関係あるの?優しさに…愛に、年齢なんて関係ない!
それに…健吾より彼の方がよっぽど大人だよ!」


「何だって!」


一瞬、ムキになる健吾。


「人の痛みがわかるもの。健吾にはわかるの?わからないから裏切れるんでしょ?」

「…俺は…傷つける気はなかった。バレないと…」

「バレなきゃ何してもいいの?だったら、バレなきゃ私も浮気していいのね!?!?」



かなり強い口調になってしまった。

今まで健吾相手に怒鳴った事なんてない。


怒鳴った後、涙が溢れてきた。


「どれだけ…辛かったと思うの…?どれだけ苦しんだと思うの?…信じてたのよ?」


「ごめん…」




もう遅いんだ。

何度謝ったって、癒えない傷もあるんだよ。



< 96 / 596 >

この作品をシェア

pagetop